初日!!!

8月18日

いよいよ初日がやってきました。

稽古始めは12日の顔合わせから。

僕は7月20日ごろから本にかかったのだが

最初は全く書けずに、とにかくげっそりの日だった。

8月2日脱稿。

んで今日を迎える。感慨深いものがあります。

金色夜叉やるって決めた時の最大の原因は英訳すると

ゴールデンデビルもしくはゴールデンデーモンだったことだ。

もろB級映画の主人公。バットマンとかスパイダーマンの悪役みたいだ。

時代は明治。日清戦争後、日を戦争前。

誰かをゴールデンデビル以下GBと戦わせよう、対戦相手は

ということで調べると、GBよりやや早くナポレオン戦争後の

欧州に現れた奇怪な書物フランケンシュタインだと知りました。

どこにもゴロゴロ死体が転がっている状況にあったら

これなんとかできねえもんだろうか?

と考える輩もいそうだ。

髪とか骨とか具体的に素材感がある。

肉や血は栄養ありそうだもんな。

科学が発展中だから、なんとかしたいと思うのは人情だろう。

フランケンシュタイン腐乱と死体腐乱兼死体

こんなごろ遊びでGBの相手はFS(フランケンシュタインですとなりました。

と言っても何かそれ以上のあてがあるわけじゃない。

石井さんから出演の快諾を頂き、何やってもらおうかと考えた。

というか、考えてからオファーした。もちろん口説き落とすため。

石井さんは声が素晴らしい。むしろ素晴らしすぎて、周りを圧倒してしまう感もある。そこで控えてもらうケースも多ある。

そこで存分に声を張り上げていただいて、辺りを睥睨する役どころを考える。明治時代にそんな女はいるのだろうか?

明治は多くの面で江戸が残っていたそうです。

大震災で街も人も大きく変わった。

だから衣装も和洋折衷。

当然江戸を思いっきり引きずる人も多かった。

舞台は浅草、上野辺りを想定して、だったら女驚侠客ってどうかと思った。

江戸弁を駆使して偉いお人を、きりきり舞いさせるなんて

爽快極まりない。

生まれ役が大和屋六蔵りくぞう。

今回は主人公が貫一なので、男性キャストには基本数字が付いてます。

ヒロイン鴫沢宮は女学生だ。

女学生は自転車に乗って、世間を驚かせた。

袴にブーツ坂本龍馬と一緒だね。

まさに時代の華。

で、そのころ大いに流行ったのが娘義太夫だったそうです。

義太夫節を娘だてらに唸る。

苦しげなほどの情念で男性客を魅了したそうです。

この人らの格好も羽織袴にリボンだったようで

まさに明治時代のAKB、乃木坂、欅坂ちゅうとこかいな。

女学生に義太夫GBでは講談になってるけど、ご愛嬌唸らせる。

二つが見れたら一挙両得。

で、こんな真似をしても成立できる女優は少ない。

石川美樹の出演が決まって、助かった。

GBの冒頭はまさにMI石川美樹の独壇場です。

フランケンシュタインが決まったことで、博士が必要となった。

もともとフランケンシュタインは博士の名前で

おおきな人造人間はその息子、ちゅうことですから。

マッドサイエンティストは丸山で行こうと決めた。

丸山はまあ2枚目の範疇かもしれない。

しかし僕はあまり丸山を二枚目として育てたくはなかった。

いい男は世間にいくらでもいるし、

丸山自身エキセントリックな役の方が好きなんじゃないかと思っていた。

世間に出るには、悪役なり、曲者なり、ニッチな隙間を探す方がいい。

王道の二枚目の座ははるかに遠い。

本当は二枚目やらせるべきか迷ったんだけど他にいないからやって

春琴抄かなその辺りから丸山はドガドガのヒーローを演じるようになった。

以来

よそではやらせてもらえないので女性客のウケもいいです

などと語る丸山の言葉に甘えてずっと二枚目をやってもらった。

丸山も、舞台全体を預かる基本、共演者に思う存分演ってもらい

最後にいいとこ持っていく肉体だもんなんてもろそんな感じだったドガドガの主人公を担ってくれた。

しかし、僕の中にはどこか違うんじゃないかなという思いと

やっぱり曲者やった方がいい。その方が世に出れるんじゃないか

という思いが膨らんでいました。

丸山もいい年だから売れてほしい。

丸山が売れたらドガドガもいい感じになるような気がする。

俺が売れること考えればいいんだが、この年になると道も険しい。

それでも僕は僕で道を模索していて、

その機会と丸山の機会がリンクして発展につながればいいと

本当、せつに願っています。

そなわけで、丸山に

今度、中瀬古に主演やらせたいんだけど。マルちゃんはマッドサイエンティスト

と持ちかけると大いに喜んでくれた。

実際、丸山演じる大門雷電はぶっ飛んでいる。

随分昔にやった人形の家のサラ金王、武田藤丸を凌ぐキャラクターだ。こんな丸山見たかった。

もしかしたら、こんな丸山見たことない、ってお客さんもいるんじゃないかな。

生き生きしていて実に素晴らしい。

うん、バックツーザフューチャーのドクを彷彿させます。

死体集める奴がいるなと思っていたら

丸山が蜂巣を紹介してくれた。6月22日新宿の喫茶店であったところ

顔つきがもろ縄文人

ずんぐりとした巨漢。

坊さん家に生まれて、柔道ができる。

スンバラシイ、と思いました。

川又崇巧が紹介したい役者がいる、ってんで

唐組公演に誘った。

でかい口。長身。なんか危ない感じ。

膝の関節のせいで正座ができない。んで女座り。

僕は芝居中と芝居後のテントの歓談で谷口航季を観察した。

チョット、変わった役でどうだろう?女男みたいな人はどう?

と振ってみた。

嫌がるかな、と思ったら快諾してくれた。

大店、朝飯屋の一人息子七之助というキャラクターが誕生しました。

朝飯屋という苗字にしたのは、屋号のように使いたかったのだ。

中村七之助中村屋さん朝飯屋七之助似てねえか。

なんだかこんなようにして物語は進んで行く。

クミコに出演を依頼した時はこんな電話だった。

人造人間が出てくるんだけど、階段の上からちっこいママが出てくると

面白いから出てくれない

でたい。けどママだから稽古出れるのは10日ぐらいかな

よかった。キャラクターを考えついたところでクミコのような女優はどこにいないもんね。

ごちゃごちゃのまま話がまとまらず、本当に一時期混乱した。

ほとんど思った通りのキャラクターが活躍するのだが

どうしても結べない糸があったのだ。

難しい物語は刑事とか探偵とか新聞記者が出てくると便利というか助かる。

彼らが謎と解いてくれるからだ。

渡辺宏明には陸軍特務課将校。

岡田悟一には毎朝新聞記者。

ナベちゃんはタキシーダンサーでは特高警察。

岡田くんは肉体だもんでトップ屋。

似たような役どころだが今回は二人をコンビでやってもらった。

浅草紅団で岡田くんは三流作家、ナベちゃんは三流新聞編集者

でコンビを組んでもらった。

人情家の軍人とこすっからい新聞記者は、始終言い合いをしているけど

実のところ無二の理解者同士でもある。

狂言回しを演じていただき大変助かった。

この二人には、本に行き詰まった時、僕んちで夕飯食って

イデアを出してもらったりで大いに助かった。

あらすじ語りは、二人が担う役どころでもあるから、大いに関心もあるだろう。

それはどうかな?と思うアイデアもあるが

まさにぴったりだ!と思わせられることも少なくなかった。

前田寛之が連れてきてくれた河田啓介もスンバラシイ。

僕よりずっと若いのに、ずんぐり、毛も薄く、貫禄満点。

誰からも愛される温厚な人柄で、大変な努力家だ。

陸軍少将で将来の男爵。

25歳の倅がいる。

そんな役どころを演じることができる役者さんは大抵売れている。

河田さんは、なりから入って、今回の役どころものにしてくれました。

前回ロメジュリの時は吉原の牛太郎、溝鼠どぶねずみを怪演してくれた。

実に真面目な河田さんが

助平が高じて吉原に身を沈めた中年男をゆうき梨菜相手に熱演してくれた。

貫禄一切なし。

しかし今回は貫禄ありあり。

石井さん演じる大和屋六蔵に、ゆうき演じる女金貸し満枝にキリキリ舞い

させられるお偉いさんを見事ものにしてくれました。

感謝。

さて本日初日。

残念ながらまだまだお席ございます。

時間あったり迷っていたりだったら是非いらしてください。

ささやかながら初日乾杯用意させて貰いました。

劇場内で俳優に声かけてください。

僕にでもいいですよ。

一時間ぐらいの間交流しましょう。

気に入ったら大いに褒めてください。

SNSやらなんやらで拡散して金色夜叉の応援お願いします。

皆さんが最初の目撃者です。

それじゃあ。劇場前でお待ちしています。

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